デザインや素材について

ミル打ちの結婚指輪で後悔しないために気を付けることとは?

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ミルグレイン

FURRER JACOTのMATTERHORN

ミル打ち加工(ミルグレイン)の入った結婚指輪も人気です。

派手すぎないキラキラとした輝きは上品で、なんだかエレガントですよね。エタニティリングとの相性もばっちりです。

アンティークな雰囲気もあり、クラシカル。マット加工と合わせるとシックで落ち着いた印象になり、男性にもぴったりです。
婚約指輪との重ねづけも、華やかで素敵です。

ただ可愛いからと勢いで選ぶのではなく、ちゃんと特徴を理解して後悔しないようにしましょう。

ミル打ち(ミルグレイン)とは?

ミルグレインとは

意外と知られていない意味や技法について紹介します

どういう意味?

ミルグレイン(milgrain)とは、ラテン語で「千の粒」という意味です。

お菓子のミルフィーユのミルと同じ語源ですね。千の、たくさんのという意味があり、その連なる様子から、長寿、子孫繁栄、永遠の愛などの意味が込められています。

技法や道具について

基本的には職人が手作業でひとつひとつ粒を打ち込んでいくので、熟練した技術が必要となります。

たがねと呼ばれるハンマーと一緒に使う工具を用います。小さなのみをイメージすると分かりやすいと思います。

先端が凹んでいるたがねで、球ぐり、ナナコなどと呼ばれます。ナナコは、漢字で書くと魚々子で、打ったあとが魚卵のような形であることからきています。

非常に小さいものは、ローレットという歯車になっている器具を使うこともあります。角度を変えて何周もすることで立体的な粒を形づくります。

ワックスという型の段階でミル打ちをしてから鋳造する方法と、鋳造された金属の指輪にミル打ちをする方法とがあります。

鋳造とは、鋳型に熱で溶かした金属を流し込んで形をつくる技法です。
鍛造というハンマーで金属を延ばしてつくる技法の場合は、ワックスがないので直接指輪に打ち込みます。

ジュエリー皇妃(コウキ)によるミルグレインの打ち込み風景

粒金技法(グラニュレーション)との違い

粒金技法(グラニュレーション)

粒金技法とミル打ちの違いのイメージ図

見た目のよく似た技法に、粒金技法があります。
打ち付けるのではなく、金属の小球をくっつけることで装飾します。

紀元前3000年ごろのエジプトで発祥したと言われ、古代エトルリアで全盛期を迎えたその技術は、最小0.18ミリという小ささ。

高度な技術は歴史の中で失われてしまいましたが、19世紀にイタリアでカステラーニ一族が一時的に復元しました。

現在では日本の手塚巌氏がプラチナでの粒金にも成功しています。

ただ、ガスバーナーも無かった紀元前の時代に、どうやって金の粒を接着していたのかは謎のままです。

粒金は球体なので、より立体的な表現が可能です。

ミル打ちはあくまでも半球。角の部分で側面まで丸くする方法もありますが、どんなに工夫を凝らしても粒を溶接する粒金の立体感にはかないません。

主なデザインの種類

ミルグレインの種類

代表的なミルグレインの指輪のパターン

ミル打ちのライン

輪郭部分に縁取るように施されることが多く、ジュエリーそのものを際立たせる効果があります。

両サイド(上下)にぐるりと一周あしらったものが最もスタンダード。ゴールドとプラチナのコンビも人気です。

真ん中に1本入ったデザインや、片側にだけ入ったデザインもあります。

斜めにあしらえば、ストレートラインの指輪でも、ウェーブラインのような柔らかさを演出してくれるでしょう。ダイヤモンドとの相性もぴったりです。

めずらしいものでは、全面に打ち込んだり、縦に入れたりすることもあります。

側面に入れれば、自分からよく見えます。

もちろんウェーブラインやV字のフォルムにも良く合います。

粒の形もいろいろ

丸い形が基本ですが、いろいろな形が可能です。

ギザギザ

おそらく最も売れているミル打ちの結婚指輪は「ティファニーのミルグレイン」でしょう。

プラチナのモデル(ティファニークラシック ミルグレイン バンドリング プラチナ)は、ギザギザとした山型で、シャープな印象です。

人によっては痛いと感じる人もいるかもしれません。購入時は気にならなかったけれど、太って指に当たるようになったという人もいます。

人気なので、他の人とかぶる覚悟も必要です。

ピラミッド

フラージャコーの初のミルグレイン仕上げは、2016年のモデル「マッターホルン」です。

粒ひとつひとつが、ピラミッド型になっていて、まさしくマッターホルンの山々を思い出させます。

ハート

アイプリモの「ディオーネ」のミル打ちは、なんとハートの形です。

ハートがぐるっと一周していて、まさしく永遠の愛です。

スター

スタージュエリーの「エターナルスター」は、星の形。

他にもブランドネームのスターをモチーフにしたリングがたくさんあります。

ハートの形の「エターナルハート」も。

ミルグレインの高さ

ミル打ちの高低によっても、印象ががらっと変わります。

平面上のプレーンな状態に打ち込むのが、一般的なミル打ちです。

他の面よりも高くするには、前もって高く作っておいた部分にたがねを打ち込みます。

プラチナとゴールドのコンビなどでは、真ん中が高くなっていて、ミル打ちの部分は一段低くなっているデザインも多いです。

ティファニーやフラージャコーもそのタイプで、ひっかかったり潰れたり傷がついたりしにくいというメリットもあります。

ミルグレインのデメリットと対策

サイズ直しが難しい

➡️ サイズ直し可能なブランドもあります!

どうしても装飾されていると、切断して縮めたり継ぎ足したりするのが難しくなります。

基本的にはアフターサービスのサイズ直しはできないと思ってください。交換での対応となるブランドが多いです。

サイズ直ししやすいように、一周すべてにミル打ちするのではなく、途中までにしたデザインもあります。

中には、「うちは技術力が高いので、ミルグレインでもサイズ直しできます!」というブランドもあるので、購入時に必ず説明を聞くようにしましょう。

ブランドでサイズ直しができなくても、修理が得意な工房へ持ち込めばやってもらえるでしょう。

内側を削ることでサイズアップするという方法もあります。

汚れが詰まりやすい

➡️ 近くのお店で購入して、定期的にクリーニングを!

凹凸がある以上、プレーンの指輪に比べたら汚れがたまりやすいのは事実です。

指にはめたままハンドクリームやワックスなどを使うのは気になるかもしれません。

エタニティリングよりは気にならないですが、料理のときも外す人が多いでしょう。

24時間ずっとつけていたいなら、定期的にクリーニングすることをおすすめします。

お店が近くて、クリーニングを無料でしてくれるブランドで購入すると安心ですね。

やわらかい歯ブラシで清掃するだけでもかなりちがいます。

ツブツブが消えてなくなる?

➡️ 硬い金属や加工法を選ぼう!

ミルが浅かったり、指輪が柔らかかったりすると、凹凸が潰れて薄くなってしまうかもしれません。

純度の高いプラチナは意外と柔らかいので、実は18Kの方が安心です。

ミル打ちを選ぶなら、プラチナではなくあえてホワイトゴールドを選ぶという選択肢もあります。

また、鍛造という製造方法でつくられた指輪なら、プラチナでも十分な硬度があるので製造方法についても確認しましょう。

万が一摩耗して薄くなってきたときに、打ち直しができるかどうかも聞いておくといいでしょう。

ワックス型の段階でミル打ちをしているブランドだと、打ち直しやサイズ直しが不可のことがあります。

管理人
ハンバーグをつくるときも絶対に指輪を外したくない、という人はできるだけシンプルなタイプの指輪にしたほうが安心ですね。
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