結婚指輪を手作りする方法は、主に3つあります。
自宅で簡単にハンドメイドできる「銀粘土」と、工房で職人にサポートしてもらいながら作る「鍛造」と「鋳造」です。
自分の指輪を自分で作ってもいいのですが、お互いに想いを込めて相手の指輪を作るカップルが多いです。
自宅で作るなら「銀粘土」
銀粘土の手作り指輪を焼いている画像です。
※尚この指輪を受け取ってくれた人は、現在私の奥さんになっています。 pic.twitter.com/iuSFw3Bzwy
— 大騎@パパモデラー (@IkJ9UmHXN88r9q0) August 11, 2020
銀粘土はコンロで焼きます
自作できる貴金属の指輪として、最も簡単なのが「銀粘土(シルバークレイ)」です。
銀粘土の商品名としては、三菱マテリアルの「PMCシルバー」と相田化学工業の「アートクレイシルバー」が有名です。
銀粘土は乾燥させてコンロで焼けば純銀になるので、好きな形を作れます。
東急ハンズ、ユザワヤ、ジョイフル本田などで制作キットが買えます。
銀粘土のメリット
- コンロがあれば自分の家で作れる
- 好きな形にできるし時間をかけられる
- 2つでだいたい1万円以内でできる
- 純度99.9%の純銀の指輪が作れる
銀粘土のデメリット
- 素材がシルバーに限られる
- 強度が弱いため細いデザインには向かない
- 柔らかいのでキズが付きやすい
結婚指輪にはあまり向かないかも
一般的なシルバーリングはSV925といって、純度が92.5%です。
これは、強度を出すために硬い金属を混ぜているからです。
銀粘土によるシルバーリングは、完成すると純度99.9%の純銀になります。
硬い金属が混ぜられていないので、どうしても柔らかくなってしまいます。
また、焼き固めるという製造方法も強度が出ない理由のひとつです。
乾燥が完璧でないと、ひび割れなどの不良が起きることも多いです。
相田化学工業では、SV950の「アートクレイシルバー950」、K22金の「アートクレイゴールド」もありますが、これらは電気炉が必要になります。
普段はあまり付けないという人や、何年かしたら買い替える予定の人に向いています。
その日に持ち帰るなら「鍛造製法」
棒状の金属素材を曲げて輪にしてくっつけ、リング状に加工します。
貴金属の塊を叩いて伸ばして鍛えることにより強度が増すのが鍛造の特徴ですが、DIYの場合は金属を鍛える工程はなく、棒の状態からのスタートが多いです。
工房によって、「シンプルリングコース」や「金属加工プラン」などと呼ばれます。
シンプルなデザインに向いている
シンプルなストレートのデザインに向いた加工方法です。
平らな素材を使えば「平打ちリング」、カマボコ状の素材を使えば「甲丸リング」となります。
作業もそれほど難しくないので、不器用な人も安心です。
指輪を接着するときにガスバーナーで火を使う工程がありますが、工房の人が手伝ってくれるので問題ありません。
表面を専用の金槌やタガネで叩いて、でこぼこの槌目(つちめ)模様にすることもできます。
デザインにもよりますが、2~3時間程度で完成までできるので、手作りした当日に持ち帰ることが可能です。
デザインにこだわるなら「鋳造製法」
ワックスと呼ばれるロウを削って、指輪の原型をつくる方法です。
工房によって「ワックス加工プラン」や「原型作成コース」などと呼ばれます。
鋳造といって、原型で型を取って溶かした地金を流し込む製法で、ロストワックス製法とも言います。
オリジナルデザインが自由に作れる
ワックスで作った原型の形がそのまま指輪になるので、ある程度自由なデザインにできます。
S字やV字などのウェーブラインもできますし、ヘラで模様を入れるなどの繊細なデザインも得意です。
軽い力で削れるので、力の弱い女性でも問題ありません。
削りすぎても、溶かしたワックスを盛り付けることができるので安心です。
例え割れてしまっても、溶かしてくっつけることができるので最初からやり直しにはなりません。
石を入れたり、ミル打ちをしたりといった工程は鋳造後になります。
基本的には原型作りまで
自分たちで手作りできるのは、ワックスの原型作りまでです。
溶かした金属を扱う鋳造は大変危険ですし、そもそも専門業者に外注するなど別の場所で行っていることもあります。
原型を作ったら終わりで、あとは完成までお任せという工房もありますし、鋳造後の磨きなどの仕上げ作業をやらせてもらえる工房もあります。
鋳造後の工程をやりたい場合は、また後日工房へ出向く必要があるということですね。
鋳造には2週間~4週間程度かかるケースが多いです。
原型からゴム型をつくってくれるところもあります。
ゴム型があれば、万が一指輪を紛失しても同じ形の物を作れます。
ブライダルならではのサービスも
2人で指輪作りを体験するのは、忘れられない思い出になります。
その思い出を残すためのサービスを行っている工房も多いです。
撮影OKだったり、写真写りが良いように工房がお洒落な作りになっていたりします。
写真撮影&アルバム
ハンドメイドする2人の様子を撮影してくれたり、完成した指輪を綺麗に撮ってくれるサービスも多いです。
アルバムにしてプレゼントしてくれるお店もあります。
動画撮影&DVD・ブルーレイ
制作過程を動画で撮影して、DVDやブルーレイにしてくれるお店もあります。
披露宴などでムービーを流すのも素敵ですね。
受けられるサービスは工房によって様々です。
自分たちでも撮影したいなら、前もって確認しておきましょう。
三脚を使ってもOKという工房もありますよ。
全国展開しているブランドのケイウノなら、鍛造と鋳造のどちらにも対応しています。
北海道にはDIY対応店舗がありませんが、旅行に指輪作りを組み込むカップルも多いです。
その他ケイウノの手作りコースの特徴などをまとめたのでご覧ください。
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DIY!ケイウノの手作りコースの詳細とSNS上の口コミまとめ
K.UNO(ケイウノ)には、自分たちで結婚指輪を制作できる「手作りコース」があります。鋳造と鍛造のどちらにも対応。宝石の持ち込みもできます。