ジルコニウムの結婚指輪は、金属アレルギーの人や多彩な色を楽しみたい人に人気があります。
まだ扱うブランドは少ないですが、プラチナやゴールドといった貴金属にこだわらないなら、チェックしてみてください。
ジルコニウム素材のリングの特徴
カラフルに発色するジルコニウムの指輪
ジルコニウムの元素記号は「Zr」で、チタンの仲間の金属です。
原子力発電所で使われる核燃料棒に使われていますが、危険だというのは勘違い。
もちろん放射性物質ではありません。むしろ最も安全な金属のひとつです。
多彩な発色
ジルコニウムの結婚指輪と言えば、なんといってもそのカラフルな色が目を引きます。
ガスバーナーで加える熱の温度によって、様々な色に発色します。
発色の仕組みとしては、シャボン玉、玉虫、DVDなどと同じく細かな構造によるものです。
全体を派手に虹色のグラデーションにするも良し、削ったライン部分を発色させるも良し、内側だけにさりげなく色を残すのも良しです。
もちろん、必ず発色させなくてはならないということもありません。
ジルコニウムそのもののシンプルな銀白色の指輪も素敵です。
金属アレルギーの心配がない
空気中で酸化皮膜ができるため、酸にもアルカリにも溶けません。
汗、温泉、入浴剤、海水、プール、洗剤などに触れても問題ありません。
溶けないということは体内に吸収されないので、金属アレルギーを起こす心配がないのです。
こういった酸化皮膜によって強い耐食性を示す金属をバルブメタルと言い、金属アレルギーを起こさない金属とされています。
ジルコニウム以外のバルブメタルとしては、チタン、タンタル、ハフニウム、タングステンなどがあります。
値段は10万円~
ジルコニウムの素材自体の値段は、プラチナと比べて半額程度。
ただ、プラチナやゴールドの素材代は、指輪に使われている分量のみですが、ジルコニウムの場合は違います。
「切削(せっさく)」といって、ある程度の形にカットした素材を削り取って指輪にするため、どうしてもロスが出ます。
そのため、元の塊の分量の素材代が必要になります。
また、発色加工など他の指輪には無い加工もあり、デザインによってかかる手間も増えます。
そのため加工できる工房が少なく、素材が安いと言っても10万円~15万円程度と一般的な結婚指輪の相場とそう変わらない費用がかかります。
チタンとジルコニウムの違い
ジルコニウムとチタンは、非常によく似ています。
発色の違い
金属そのものの色は、ジルコニウムの方がやや白く、どちらも同じように酸化皮膜によってカラフルに発色します。
発色の鮮やかさは、ジルコニウムに軍配が上がります。
色の耐久性もジルコニウムの方が上です。
こちらのSORAさんの耐久実験の記事が分かりやすいです。
長年使用しているとチタンの方が色が変わりやすく、ジルコニウムは色が持ちます。それは、色が見える元となる酸化皮膜の強さの違いによるものです。
https://www.sora-w.com/contents/material/titanzirconium03/
長い年月が経ったときの色の変化を楽しみたいのでなければ、ジルコニウムの方が優れた素材と言えるでしょう。
重さの違い
結婚指輪によく使われるプラチナ(Pt950)の比重はおよそ20。
それに対してチタンは4.5、ジルコニウムは6.5です。
比重とは、簡単にいうと「4℃の水の何倍の重さか」という数値です。
つまりチタンリングの重さは、プラチナリングの4分の1以下。
これはかなり軽いです。気にならないように軽い指輪を求めている人にはぴったりです。
ただ、装着感をおもちゃのように感じてしまう人もいるでしょう。
ジルコニウムリングの重さは、プラチナリングのおよそ3分の1程度。
やはりかなりの軽さですが、チタンと比べればそれなりの重量感はあります。
比重の軽い金属は、ボリュームのある幅広のデザインにしても重くなりすぎないというメリットがあります。
価格の違い
結婚指輪として販売されているチタンリングの価格は、ジルコニウムの指輪とそう変わりません。
ブランドによってはペアで10万円以下と、かなり安価なものもあります。
またジルコニウムと違ってチタンリングはアクセサリーとしても流通しています。
そういったファッションリングでもよければ、純チタンでもペアで1万円程度で手に入れることも可能です。
欠点・デメリットはサイズ直し
ジルコニウムも、他の金属と同じように伸び縮みします。
そのため、プラスマイナス0.5号程度なら叩いて広げたり、圧縮して狭めたりすることが可能です。
問題となるのは、指輪を切断しなくてはならない大幅なサイズ修正です。
大きくするにしても小さくするにしても、切断した箇所を溶接してくっつける必要があります。
ジルコニウム、チタン、タンタルは、酸化しやすいという共通点があります。
溶接のために熱を加えると、その部分が酸素などと反応してもろくなってしまうんです。
そうならないためには、大気を遮断して溶接する必要があります。
そういった特殊な設備を整えている工房でなら、切断によってプラスマイナス3号程度のサイズ直しが可能です。
つまり、少ししかサイズ直しできないブランドもあれば、大幅なサイズ直しが可能なブランドもあるということです。
デザインによっても変わってくるので、指輪を作るときはどの程度のサイズ修正が可能なのか確認しておきましょう。
ジルコニウムの結婚指輪を扱うブランド
・SORA(表参道)
プラチナやゴールドも金属アレルギーになりにくい割り金を使用。
レアメタル素材でも大幅なサイズ直しが可能。
直営店以外にも、BIJOUPIKOなどのセレクトショップで取り扱いがあります。
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〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-11-1
・Aroode(南青山)
完全予約制の直営店の他、「雅-miyabi-」を初めとした全国のセレクトショップで取り扱いがあります。
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〒107-0062 東京都港区南青山4-26-22
・プアアリ(恵比寿)
ジルコニウム素材のハワイアンジュエリーを初めて作ったショップです。
恵比寿本店以外にも、いくつかの取扱店があります。
https://www.puaally-hawaii.com/
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-22-2-2F
・プロドットコム(表参道)
即納からフルオーダーまで。追加料金無しで手作り体験も可能です。
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-18-11&12の間
・TOKYO DIAMOND 代官山工房(代官山)
タンタル、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウム、チタンの他、イリジウム、ゴールド、プラチナ、ルテニウムの合計9種類の素材を扱います。
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-30-14-303
・LA CHOU CHOU(高崎市)
ジルコニウム、タンタル、ニオブの指輪が作れます。
〒370−0801 群馬県高崎市上並榎町73-3
・セブンドリームス(福岡)
金属アレルギー対策リングでは西日本一の実績を自負しています。
〒370−0801 群馬県高崎市上並榎町73-3
直営店は東京に集中しています。
お近くにお店の無い方は、セレクトショップのBIJOUPIKO(ビジュピコ)が行ける場所にないか調べてみてください。
多くの店舗で「SORA」の指輪を取り扱っています。
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